Amazon SES と Amazon WorkMail とでメール返信をしてみた

Amazon SES と Amazon WorkMail とでメール返信をしてみた

Amazon SES への返信を Amazon WorkMail で受信するよ!
Clock Icon2020.10.10

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はじめに

おはようございます、もきゅりんです。

皆さん、メール受信してますか?

メールと言えば Amazon Simple Email Service (以下SES) 。

SES と言えば、まず送信機能ですが、使うケースとしては確認メールだったり完了メールだったりで利用されることが多いかと思います。このようなメールに対して、一般的に返信されることはないはずですが、念のため、それらのメール返信を受け付ける必要がある場合もあります。

そんな SES には受信機能もありますが、基本的にメール受信した後に指定された手順に従って処理するだけです。 Amazon SES を使用した E メールの受信 の注記にもあるように、E メールを受信するための POP サーバーや IMAP サーバーは含まれていません。つまり、Microsoft Outlook などの E メールクライアントを使用して E メールを受信することはできません。

注記には、続けて E メールクライアントを使用して送受信できるソリューションが必要な場合は、Amazon WorkMail の使用を検討してください。 と記載されています。

ということで、 本稿では SES と Amazon WorkMail とでメール返信を対応してみようと思いました。

なお、 SES の基本的な使い方や用語については把握されている、という前提で進めます。

前提

  • 所有するドメインからメール送信するカスタム FROMMAIL ドメインを使う
  • Microsoft Active Directory など既存のディレクトリと統合する必要はない(後述)

やりたいこと

こんな感じ。

mail_flow_image

WorkMail の概要

既存のデスクトップおよびモバイル E メールクライアントをサポートする、セキュアなマネージド型のビジネス用 E メールおよびカレンダーサービスです。オンプレミスの E メールサーバの管理や、ライセンスに対する先行投資が不要となり、パッチ適用やバックアップなどは Amazon が対応します。

利用できるリージョンは現在(2020年10月9日) 下記となります。

  • バージニア北部
  • オレゴン
  • アイルランド

WorkMail の概念図と概念の説明

Amazon WorkMail の概念 の図です。

workmail_image

WorkMail を利用するには、まず組織を作成する必要があります。

組織単位で AWS Directory Service で作成された AWS Simple AD, AWS Managed AD, または AD Connector など既存のディレクトリと、またはクイックセットアップの WorkMail ディレクトリと統合する必要があります。

その組織以下にドメイン、グループ、ユーザーを追加していくイメージです。

ドメインは、組織のメールボックスに受信するための E メールアドレスの @ 記号の後に付くウェブアドレスとなります。このドメインと SES とを使って E メールの送受信を実現します。

ユーザーを作成するとメールボックスが作成されて、Amazon WorkMail ウェブアプリケーションから、モバイルデバイスから、または macOS や PC 上の Microsoft Outlook からログインして、E メールにアクセスできます。

グループは、一般的な E メールアドレス (例: [email protected], [email protected]) のメールを所属する複数メンバーが受信するために作られるものです。グループ用の独自のメールボックスはありません。

sales グループを作成した例です。

add_group

ユーザをグループに追加します。

add_user_group

SES からグループのアドレス( sales@DOMAIN )からメール送信して、自分のメールクライアントから返信してみます。

グループに属するユーザのメールボックスにメールが届いています。

group_reply_result

料金について

料金としては、1ユーザーあたり 50GB のメールボックスストレージが含まれていて、月額 $ 4.00 です。30日間の無料トライアルもあります。詳細は料金表をご確認下さい。

やってみる

WorkMailのセットアップ

用語や概念さえ把握してしまえば、利用開始はすぐにできます。

今回は、バージニア北部で構築します。組織を作成します。

workmail_start

既存のディレクトリはないので、クイックセットアップで構築します。

workmail_setup

組織名を適当に作成します。

workmail_org

この名前を含んだ https://xxxxxxx.awsapps.com/mail で Amazon WorkMail ウェブアプリケーション にアクセスすることになります。

続いてドメインを追加します。

直接 SES からメール送信するドメインと同一のものを入力します。

add_domain

WorkMail を構築した際に、自動または手動で DNS レコードを入力することで、リージョンの SES アカウントにドメイン認証および DKIM の設定がされるようになっています。(MAILFROM ドメインの設定については手動で行う必要があります。)

  • WorkMail の認証ステータス

workmail_verify

  • SES の認証ステータス

ses_verify

注意としては、下記で WorkMail で利用するカスタムMAILFROMドメインと SES の送信で使うカスタムMAILFROMドメインのサブドメインは、WorkMail と SES のリージョンが異なる場合、別のサブドメイン名にして設定する必要があります。

AmazonSESでカスタムMAILFROMドメインを正常に設定するには、MAILFROMドメインのDNSサーバーにMXレコードを1つだけ公開する必要があります。MAIL FROMドメインに複数のMXレコードがある場合、AmazonSESを使用したカスタムMAILFROMセットアップは失敗します。

適当な名のユーザーを作成します。

workmail_user

SESのセットアップ

続いて、 Route53 がレジストラの場合、カスタム MAILFROM ドメインの設定その他をスピーディーに対応できます。

下記ブログの Route53 を使ってSPF, DKIM, DMARC を設定する を参照下さい。

Amazon SES でメール送信するときのベストプラクティスまとめ(2020年10月)

テスト

SES から送信します。当たり前ですが、WorkMail で作成したユーザやグループと名前は合わせましょう。

sent_from_ses

それに返信します。

reply1

WorkMail に返信が届いています。

check_mail

さらにこれに返信します。

reply2

さらにさらに...(以下略)

以上です。

最後に

あまり必要になるような機会は多くないかもしれませんが、どのように設定するかブログとしてまとめておきました。

どなたかのお役に立てば幸いです。

参考

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